インターナショナルスクールに子供を入学させると、ネイティブの先生、外国人の友達、そしてママにとっては大切な外国人ママ友との出会いが訪れます。お子さんをインターに入れる際は、外国人ママ友とのお付き合いを想定して、心の準備をしておくとよいでしょう。
インターナショナルスクールは多国籍で、英語が母国語ではないママ達も世界各国から集まっています。日本に多くの期待と不安を抱えながらも、家庭を守るために、そして自分自身も日本での生活を楽しむために、張り切っているママ達です。
日本に住んでいる日本人のママ友もたくさん出来ますが、ここでは外国人ママたちとのお付き合いの仕方、気をつけるべきマナーについていくつかお伝えします。
外国人ママとの会話トピックで気をつけること
基本的には、日本人ママ同士の会話で注意することと同じです。相手が日本語で話してみたい、と希望してきたら、もちろん日本語で会話を進めましょう。こちらが自分から「勉強のために英語で話すね」と言うと、「勿論!助かるわ!」と英語で会話が始まります。
外国人ママ友との会話でOKなトピック
お天気のこと
日本に四季があるように、ママ友の母国もその土地ならではの気候があるはずです。「今日は暑いね~!」と会話が始まったら、相手の国の天気を聞いてみると和やかに会話が始まります。まずは天気の話題から始めることは無難で安全です。
子供の好きな教科やスポーツについて
子供の学校を通じてのママ友ですから、自ずと子供の話題になります。まずはどんな教科が得意なのか、どの科目が好きなのか、どんなスポーツをしているのか、好きなものは何なのかを聞いてみると会話のきっかけが作れるはずです。
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外国人ママ友との会話で気をつける必要があるトピック
宗教、政治について
相手から、信仰上の理由で食べられないものの話があった時や、自分が支持する政党や政治家の話になった時には、真っ向から反論したり対立姿勢をみせずに、様子をみることが大切です。
ましてや英語で話をしているわけですので、間違ってyesと no を反対に言ってしまったり、クリアに自分の立場を説明できないと、ミスコミュニケ―ションが発生します。自分から率先して宗教、政治の話を始めるのは避けるべきです。
ご主人の職種、人種、子供の人数などの家族構成について
養子縁組をされている方や2回、3回と離婚、結婚をされている方が想像しているよりも多く、日本人よりもオープンに自分のプライベートライフをお話ししてくるママもいます。
あまりの複雑さに確認を兼ねて聞き直すことがあるほどですが、さらりとパーソナルな話をシェアしてくるママもいます。うなずいたり相槌をうちながら、聞き役となります。
こちらを外国人だと思わず心を開いて友達として話してくれるので、その気持ちが嬉しくなります。でも、自分から興味本位で根ほり葉ほり聞くことはいけません。センシティブなことですので細心の注意が必要です。
外国人ママとのお付き合いでは、こんなことに気遣ってみよう
こちらは日本に住んでいる日本人ですので、ツーリストを受け入れる案内役のような立場になることも多々あります。ちょっとしたお手伝いをしたことがきっかけで、家族同士の長期にわたるお付き合いが始まることもあります。外国人ママとの交流において気遣うべきポイントをいくつかあげてみます。
日本での生活はどう?と自分からopen question で聞いてみる
来日したばかりだと、色々なことがわからず、とりあえず他の外国人ママから聞いて実践してみたことが本当にあっているのかわからない、ということが多々あります。最初の数か月は、ご近所や地域にお友達がいないので、学校のママ友が頼りです。
こちらが、「Are you doing OK? 」と聞けば「Yes, yes… 」と答えがかえってきてお終いです。しかし、
・How do you like your apartment ? (マンションはどう?気に入ってる?)や
・What do you usually do on the weekend? ( 週末はどうしているの?)
とOpen Questionで聞くと、「実はね・・・」と悩み事や嬉しかったことなどをシェアしてくれます。聞き上手になることが大切です。
今まで”実は困っているんだけど教えて欲しい”と外国人ママに言われたことは、例えばこんなことがありました。
・湿気対策の脱湿剤の使い方
・蚊取り線香や電気式の蚊取りリッキドの使い方
・子供に使う虫よけパッチの使い方
・勧められて買ってみたものの、使い方がわからない食材の使い方
(かつおぶし、こうやどうふ、昆布、だしの素など)
・図書館の貸し出しカードの作り方
・スーパーのポイントカードの作り方
など、子育てや生活面で様々なことを質問されました。
英語で説明するので、自分自身の英語力アップはもちろん、スーパーや図書館に同行することになれば、ちょっとした通訳の仕事をしている気分になります。
仕事をしているママは日中時間がありませんのでサポートはしてあげられないかもしれませんが、このようなちょっとした気遣いで、外国人ママを安心させてあげることができます。
発音や文法に自信がなても、自分から積極的に話しかけてみる
ご主人の日本駐在に帯同している外国人ママの気持ち想像して、主婦感覚で付き合いましょう。どうせ英語は苦手だし、発音も自信がないし・・と思わずに、まずは話を始めましょう。相手がネイティブではなかった時に、自分の英語が意外と上手なことに気が付き、嬉しくなったりすることもあります。
・子供の話題から食生活の話へ
・学校の話題から習い事の話へ
・世間話から観光地や買いものをする場所の話へ
など、話題がくるくると変わりますが、多少の文法の間違えは全く問題ありません。とにかく話してみると、相手の性格やライフスタイルが自然とみえてきます。
ほとんどのママは独自のルートで、母国から集まった人たちとのコミュニティーやサークルに入り、連絡を取り合っています。(アイルランド人はアイルランド人のアソシエーション、メキシコ人はメキシコ人同士の定期的な集まり、というように)
しかし日本人ママとローカルな情報を交換できることは彼女たちにとっても大きなメリットであり、友情が深まるきっかけにもなります。
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外国人ママとの交流でのマナー
学校への送迎時や行事など、様々な家族に会うチャンスがあります。それ以外にも、お付き合いが数年にわたり続いていくと、学校外でもお付き合いが始まります。外国人ファミリーと気持ちよく付き合っていくために、いくつか配慮したい点もあります。
お呼ばれした時などはゲストとして徹底して楽しむ
外国人ママは、ゲストが楽しんでいないとがっかりして悲しむこともあるので、まずはゆったりした気持ちで楽しむことが大切です。一緒に台所に立ったり、テーブルを拭いたりしたい、と思ったら、必ずホスト役のママに聞いてみてください。
日本語での会話は、相手からそうして欲しい、と言われない限り、出来る限り行わないほうがよいでしょう。子供にも英語で話しかけてもよいくらいです。(何を話しているかわからないと不快な気持ちになる場合もあるので)
手土産はどうするか、飲み物をシェアするのか、デザートはこちらで用意するのか、など詳細はしっかりと確認して曖昧にしないようにしましょう。お願いされたものにプラスして、ホストママの好きなお花やチョコレートを持って行くこともお奨めです。
大人数の食事会などは、日本人のご主人とは離れて、なんとか自力でいろいろな方と話してみてください。トレーニングだと思ってチャレンジしてみましょう。もちろんご主人の隣にずっと一緒にいてもよいですが、自分の英語を駆使して、自己紹介や子供のことを話す絶好のチャンスです。
ママ同士のお喋りで、1人でも外国人ママがいたら、全員英語で話すように心がける
日本人ママが4人、外国人ママが1人いたとしたら、少々辛くても全員英語で話すようにします。「日本語の勉強になるから日本語で続けて」と外国人ママが言ってくれることもありますが、その時はゆっくり英語を混ぜながら話します。「自分が逆の立場になったら」と想像して、工夫して会話を進めます。外国人ママに疎外感を与えないように、心配りをすることが大切です。
さっくりとクールに、おおらかに付き合う
日本に到着したばかりのママからは、積極的に色々なお誘いがあります。
・週末に遊びましょう。
・我が家にきませんか。
・子供のお泊り会をしませんか。
・お買いものに付き合ってほしい。
といった内容です。
ある時、日本語が全くできず、お子さんが子供と同じクラスに編入してきたネイティブのママから、連絡先を交換したとたんに様々なお誘いがありました。
こちらも慣れない日本の生活で大変だと思ったので、目一杯お付き合いしましたが、その後、彼女は母国語のお友達のグループを見つけ、その仲間と一緒にいるようになりました。保護者会で久しぶりに会った時には、私との挨拶もそこそこに、ご自分のグループの方たちと輪になってお喋りで盛り上がっていました。「あ、そんなものなのね・・・」と思いましたが、「彼女の日本でのスタート地点でサポートもできたし、英語の勉強にもなったし、子供は喜んでいたし・・まあ、いいか!」と気軽に考えることにしました。
このママの人柄かもしれませんが、外国人ママ友との付き合いは深く考えずに自分の糧とし、おおらかに考えるスタンスでいましょう。
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外国人ママとの交流マナーや気をつけること まとめ
外国人ママの全員が英語圏からのママではないので、インターに在籍している保護者が皆、英語が母国語ではないわけです。ずっと日本人だと思っていたママが、カナダ人だったりタイ人、韓国人だったこともありました。日本語を全く話さないことがわかってはじめて、国籍に気が付いたりします。
インターでの交流では、迷ったらまずは英語で話しかける、そして日本人のママはオープンでフレンドリーだよ、という空気をまとうように心掛けることです。日本人はニッコリ笑っているけれど、何を考えているかわからない、という昔ながらのステレオタイプは、まだまだインターのママ同士の中にもあります。
子供はインターの中で、自分達の社会を確立させています。グループが出来るスピードも速く、せつないほどにお友達のメンバーやグループも早変わりします。楽しい、面白い、と思ったらすぐに知り合いになろうと自分で人間関係を開拓していきます。
インターでの人間関係は数年ごとに入れ替わるのは珍しくありません。関係にどっぷりと執着するのではなく、入れ替わる外国人ママとのママ友ライフをしっかりと楽しみながら、自分の英語力向上に役立てることをお勧めします。英語以外にも文化や風習、大きなテーマでは生き方から哲学まで、海外に行かなくとも実に多くのことを外国人ママから学ぶことができます。
インターナショナルスクールの外国人ママ達も、海外生活に慣れている人から、初めて海外に住んだという転勤族のビギナーさんまで、実に様々です。ママ達はバックグラウンドも人生経験も様々ですので、気に入ったお友達同士でじっくりと付き合っていくことできます。バックグランドを見極めて付き合い方を少し変えてみるのもよいかもしれません。