「インターナショナル幼稚園」っていったいどんなところでしょう?
どんなご家庭のお子さんが通っていて、何を学び、学費はどれくらいかかるのでしょうか?卒園後の進路は?
このコラムでは、これからインターナショナル幼稚園への入園を検討しているご家庭に向け、インターナショナルスクール小学校付属の幼稚園に3人の子供を通わせていた筆者の体験談をご紹介します。
インターナショナル幼稚園には、どのような家庭の子供が通っているの?
インターナショナル幼稚園に通うご家庭のバックグラウンドは実に様々です。筆者が通っていたインターナショナル幼稚園を例に、大きく5つのタイプのご家庭を紹介します。
(1)海外から日本への赴任家族(ネイティブ)の子供
世界各地、例えばニューヨーク、北京、オーストラリアと転勤を重ね東京に辿りつき、英語での教育を継続しているネイティブのお子さんです。積極的に友達を作るタイプでとても社交的です。
(2)海外から日本への赴任家族(非ネイティブであるが英語が堪能)の子供
母国語は例えば中国語やスペイン語など英語以外ではありますが、ご両親の英語は堪能です。お子さんはコミュニケーション能力が高く、英語も発音よりも会話の内容重視です。
(3)両親が日本人の家庭の子供
両親が日本人の家庭は、いくつかの異なったパターンがあります。
将来的に海外引っ越しが決まっている家庭
1年後に海外の大学での研究や病院での研修、会社内での海外部署への転勤が決まっているパパ(ママ)のご家庭のお子さんです。引っ越し後は日本人学校は週末だけ、月~金は現地校に入れることを計画されているため、言語習得や学校の雰囲気に慣れるためという目的意識も高いです。
両親のいずれかが海外からの帰国組
既にパパかママが海外で仕事をしていたため、現地で幼稚園や保育園に通われていたケースです。お子さんが英語を忘れてしまうことが心配なので、インターの継続を希望されています。お子さんはインターの雰囲気に慣れています。
また、パパかママが帰国子女であり、海外で生まれ育ち、現地での教育を受けた経験のある家庭のお子さんは、両親の強い希望でインターに入園されます。自分と同じような経験を子供にもさせてあげたい、と考えています。
将来海外転勤などの予定はないが、子供にインター幼稚園での経験をさせてあげたい家庭
お子さんは幼児期から、海外旅行や英語塾・家庭教師などで英語に触れているため、既に英語に慣れ親しんでいます。先生からの基本的な指示、1日を通しての流れの中で使われる英語をほぼ理解しています。英語が分からないお子さんもいらっしゃいますが、ほんのわずか、といった印象です。ご両親が子供をインターへ通園させる理由としては
・子供には幼児期から外国語に慣れ親しんでもらいたい。
・英語塾などに通わせるよりもさらに生きた英語が身に付くと思う。
・インターナショナル幼稚園で感じることができる多様性を身につけて欲しい。
・海外旅行などの機会がなくとも、異文化交流を幼児期から経験してほしい。
・会社の上司が子供を通わせていてよかった、と聞いた。
といったものを聞いたことがあります。
自分自身が子供の頃に出来なかった経験をさせてあげたい、日常から外国人のお友達と接したり英語で生活することで、視野の広い子供に育って欲しいと考えています。
(4)日本に住む、日本人とネイティブのカップルの子供
日本在住のネイティブと日本人の両親の場合、日本語に重きをおきたいならば日本の幼稚園に行くでしょう。パパかママの母国語である英語に、日中はどっぷりと浸かって欲しいと願うならば、インターの幼稚園に行くでしょう。ミックスのお子さんは常に言語に関して切磋琢磨していますが、お友達と1日中話していると英語が目に見えて上達していきます。
(5)日本に住む、外国人同士のカップル(非ネイティブであるが英語が堪能)の子供
このパターンの家庭のお子さんは、英語があまり得意ではないかもしれませんが、インター幼稚園という環境のなかで臨機応変にたくさんのお友達を作って遊べるタイプです。他の子供の言っていることを真似して、どんどん言語を習得する積極的なお子さんが多いです。
異なるバックグラウンドの子供に囲まれることで、言語に執着せずにのびのびと育つ
以上のようなバックグラウンドの幼児が一日中一緒に遊び、沢山のことを吸収するわけなので、子供達は実にのびのびとしています。
誰々の英語の発音がよい。
誰々の英語が文法的に最も正しい。
誰々の英語が美しく、リズムよくなめらか。
といったことに全くフォーカスしていません。通じればよい、自分の意見が通ればよい、先生の言っていることが理解できればそれでよい!と、実にシンプルに英語と向き合っています。

インターナショナル幼稚園を卒園した後の進路は?
インターナショナル幼稚園を卒園、または途中退園したあと、小学校の進路についてはどのような道を選んでいるのでしょうか。
ここでは、筆者がこれまでに遭遇した、日本人のパパ&ママのご家庭の進路のパターンをご紹介します。
例(1)幼稚園がインター小学校の付属だった場合
改めて受験などはなく、特に問題がなれければそのインターの小学校へ進みます。
例(2)幼稚園の途中でも、ご両親の都合で海外引っ越しが決まり退園
引っ越し後は現地の幼稚園に入る予定なので、在園中は語学も集中的に習得するように、両親も必死です。
例(3)日本の私立、国立系の小学校を受験
小さいうちに国際色の豊かな環境に触れさせ、同時期に希望の小学校入学へ向けて準備もしています。小学校受験のための幼児教室などに通わせている方は筆者の周りにはいませんでしたが、公文などで日本語の基礎力もつけていました。
例(4)地元の公立小学校へ入学
幼児期にまずインターの雰囲気を楽しんで国際人としての一歩を踏み出し、小学校では中学受験にむけて地元の小学校へ入れる、というパターンです。
インターナショナル幼稚園に入れることで、確実にバイリンガルキッズへの一歩が踏み出せるはずです。同時に日本語のフォローもしっかりとすることが必要です。子供は言葉を使い分けることができます。日本語も英語もバランスよく身に付けられるよう、上手にお話しが出来た時はたくさん褒めてあげることが欠かせません。
インターナショナル幼稚園の学費ってどれくらいなの?
インターナショナル幼稚園に興味があるけど、年間の学費ってどれくらいなの?と気になる方も多いと思います。授業料だけではく、様々な費用が発生しますので、主にどのような名目の費用がかかるかをご紹介します。
(1) 年間授業料
150万円~250万円程度。(東京都内のインターナショナル幼稚園の相場)
年間で3回にわけて支払います。
その他、幼稚園によって名称や金額が異なりますが、
(2) 課外活動費
(3) 給食費
(4) 施設費
(5) スクールバス代(利用園児のみ)
(6) 時間外保育費(利用園児のみ)
などが発生します。
これに加えて、入園に際して初年度に一時払いで支払う
(7)入園登録料
が約100万円ほどかかると思っておくとよいでしょう。
ただし、それぞれの幼稚園によって金額が大きく異なりますので、各インターナショナル幼稚園の公式サイトの最新情報をチェックしてみてください。
インターナショナル幼稚園ってどんなことをするの?授業内容・カリキュラムって?
カリキュラム
・アルファベットの読み(アルファベットの発音練習含む)
・アルファベットの書き(最初はグルグルと曲線が書けるように練習するところからスタート)
・歌や詩を覚える(季節に合ったものを英語や日本語で。暗記力の強化にもつながる)
・スポーツやダンス(年度末に発表会あり)
・異文化交流(遠足や調理室での料理体験や、「~の日」とテーマを決めてその国を知る)
・読書に慣れ親しむ(園内の図書館を利用したり、読書チャレンジのイベント開催など)
・アート(図画工作、音楽鑑賞)
などがあげられます。
課外活動
登録した希望園児向けの、週1回の有料プログラムです。
・バレエ(女子、男子ともに人気。外部から講師が来園)
・サッカー(年少から申し込み可。英語のスポーツ用語も身に付く)
・日本語クラブ(日本語の読み書き、歌、文化にも触れる)
・曲芸クラブ(ジャグリングなど曲芸を教えてもらえる)
・マルチスポーツ(週替わりで色々なスポーツを体験)
・音楽クラブ(ピアノ、ヴァイオリンなど外部講師を招いて習う)
などがあります。
カリキュラムや課外活動の内容も、幼稚園の公式サイトで、一日の生活の流れとともに動画等で紹介しています。
インターナショナル幼稚園に通う親が求められる3つのこと
(1)英語力
ズバリ、英語です。優先順位としては話す力→読む力→書く力です。

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英語を話す場面
送迎時の先生とのちょっとしたやりとりで、英会話が必要です。挨拶や子供に関しての連絡事項は、同じフレーズの繰り返しです。先生も優しいので、練習を重ねて行けば慣れていきます。
英語を読む場面
幼稚園からのメールや、連絡帳で送られてくる先生からの大切な情報を理解するために読む力が必要です。辞書をひきながら確認することが出来ますが、幼稚園児の我が子に聞けばすぐに答えが出る場合も多いです。
英語を書く場面
先生への寄せ書きやメッセージを書くとき、ママ友とのカジュアルなメールでの連絡などに英語を書く力が必要です。もちろん、先生への伝達事項がある時はメールや連絡帳でのやりとりになりますが、自宅で準備できますので慌てることはありません。短いセンテンスで簡潔に書くことが大切です。
日本人のパパ・ママはほぼ全員、英語でのコミュニケーションが可能、という印象ですが、決してネイティブのようでなければということではありません。自分はネイティブでない、でも子供のために頑張っています!という姿勢が大切です。自信をもって先生やママ友と意志疎通をしよう、という熱意があれば問題はありません。
幼稚園に電話をかけなければならない時、幼稚園から急に電話がかかってきた時、全く日本語を話さない人と会話をしなければならないこともあります。先生によっては、日本語が出来るのに全く日本語を話さずに、日本人ママ達の英語力アップのために英語でしか会話をしてくれないこともあります。あるとき担任の先生が日本語を流暢に話すことに気が付き、「あ、今まで隠していたのね・・・」と思ったこともありました。会話中に「こうやって話したほうが良いわよ」と先生からアドバイスを頂いたこともありました。
先生が子供と話している時は、子供の話し方を注意してくれます。それを一緒に聞いていると。自分もとても勉強になります。毎日の生活が語学力アップのチャンスに満ち溢れています。
(2)異文化を受け入れ、理解するように努める柔軟性
やっぱり外国のお子さんだからね・・・
そんなことってありえない・・・
という考えはすっぱりと頭から外して、幼稚園生活を楽しんでみてください。
他のお子さんとの英語力を比較したり、子供同士の付き合いに深く介入しないことも大切です。
インターナショナル幼稚園に通う子供は、想像以上に大人びた部分もあります。肌の色の違いや英語のアクセント、食生活の違いや文化の違いを自然に受けいれます。
幼稚園では自分の国のオリジナルな民族衣装や、親から受け継いだお国柄の衣服を身に着けてきていい日などが設けられています。日本を理解してもらおうと、たくさんの日本文化に触れるイベントも設けられています。保護者として、そのようなイベントに関わっていく機会もありますので、積極的に参加しましょう。
(3)保護者としての意見や考えを、クリアに伝えることができる発言力
何かを強く主張しなければいけない、というわけではありません。先生から意見を聞かれた時は、「YesなのかNoなのか」「その理由はなんなのか」をしっかりと伝えるだけのことです。
お任せします。
大丈夫です。
すみませんけれどよろしくおねがいします。
といった、あいまいな表現はネイティブの先生やママ友には伝わりません。英語であればなおさら、何と言ってよいのかわからなくなりますので、まずは普段以上に意識してクリアな発言を心掛けましょう。
インターナショナル幼稚園ってどんなところ?何をするの?まとめ
インターナショナル幼稚園といっても、日本にあるインタ―のそれぞれの幼稚園のカラーは異なります。学費、施設、雰囲気や先生の顔ぶれもかなり違います。公式サイトで最新情報を確認し、見学可能ならば是非、実際に行ってみましょう。
ご自宅から通いやすいか、は大きなポイントですが、卒園後の進路も考えなくてはなりません。年長を終了したときにお子さんをどの進路に進ませたいかのシミレーションをある程度行ってから、インターナショナル幼稚園に入園させるかどうか決定することをおすすめします。


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